水晶占いは透明な水晶玉から悩みや未来を読み取る
水晶占いとは、丸い透明な水晶玉を凝視し、その中に映し出された物体の陰影や、何らかの物理現象を占い師が感じ取り、そこから相談者の悩みに答えたり、未来を読み取ったりする占いのことです。

ヨーロッパでは16世紀から正式に、水晶が占いに使用され始めたといわれており、当時は今のような球体ではなく、主に卵型の水晶が使われていたようです。

一方、日本における水晶占いの歴史に関しては、詳しいことは分かっていません。しかし、日本で最初の歴史書『日本書紀』の中に、水晶占いをされていたと解釈できる一文が記されており、日本では既に奈良時代において、水晶占いが行なわれていた可能性があります。

この水晶占いの方法は、大きく2つに分類することができます。

1つは「スクライイング」と呼ばれる方法で、本来ならば水晶玉には映し出されるはずがない、遠距離の映像、過去や未来の映像、あるいは心の中の隠された映像などが、断片的に浮かび上がり、それらの映像から、いろいろな事柄を読み取っていくというやり方です。この方法には高度の霊感や資質といった特殊な能力が重要となります。

もう1つは、完全ではない何かしらの記号や絵などを水晶玉に映し出し、それらの記号や絵をヒントにしながら、相談者の未来や運勢などを占っていくというものです。この方法には特定の名称がないのですが、一般的にはこちらの方が、水晶占いの代表的な方法として知られています。この方法には水晶玉に映った暗示を読み取る力が必要です。

占いの際に使用する水晶玉の大きさは、直径5センチ以上~10センチ以上くらいのものが好ましいとされています。

しかし、占いを本格的にやるために、わざわざ高価な水晶玉を買わずとも、身近な物やいつも身につけていて愛着のある物に使われている小さな水晶の結晶の中に、瞑想の結果を見つけることができるし、占いの効果も上がるはずだという考えから、近年は指輪やネックレスなどのアクセサリーを使用する占い師の方も増えているようです。