日本の血液型占いブームは日本人の血液のバランスが主要因
日本での占い市場は年間1兆円ともいわれており、日本人は占い好きな国民だといえるでしょう。

特に顕著なのが、誰もが一度はやったことがあるであろう「血液型占い」で、血液型による性格診断は日本人が大好きな話題のひとつといえます。

飲み会などで、「血液型は何型?」などと質問するのも定番の会話です。朝の情報番組では血液型占いが人気を集め、雑誌や占いサイトなどでも必ずといっていいほど血液型に関するコーナーが見受けられます。

ABO式血液型を使って、その人の性格や行動パターン、考え方の特徴、相性など、本質や傾向を探ることができるとされています。

A型=几帳面、B型=自分勝手、O型=楽天的、AB型=変わり者といったような、血液型ごとのステレオタイプな性格イメージが定着しています。

これらのイメージは、バーナム効果(誰にでも当てはまる一般的な事柄でも、「自分に当てはまる! 正しい!」と思い込んでしまうこと。)も手伝って、人々の心理に影響し、かくあるべきだと暗示されて知らず知らずのうちに人格形成に関わっているかもしれません。

しかしこの血液型占いの人気ぶりは世界的に見ると特異な現象であり、欧米では自分の血液型自体を知らない人が多く、普通の日常会話で相手の血液型を聞くこともありません。

なぜこれほどまでに市民権を得ているのかの理由は日本人の血液のバランスによるところが大きいようです。
日本人の約40%がA型、30%がO型、20%がB型、10%はAB型とされています。

一方、南米ではO型の割合が極端に高くなります。
ボリビアは国民の93%がO型、グアテマラにいたっては95%がO型と、これでは4分類に分ける血液型占いは成立しません。

それに加えて、伝統的に人間関係に対し非常に気を遣う日本人気質が、周囲の人の性格や自分との相性を知りたいと思わせているということも要因として挙げられるでしょう。